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オゼンピック顔とは?顔がこける・老ける原因と予防法・改善策を解説

  • オゼンピック

「オゼンピックで痩せたら顔がこけた」「痩せたのに老けて見える」「オゼンピック顔って何?」と、不安を感じている方は多いのではないでしょうか。

「オゼンピック顔(オゼンピックフェイス)」とは、GLP-1受容体作動薬による急激な体重減少にともなって、頬がこけたり、目元がくぼんだり、皮膚がたるんだりして、実年齢より老けて見える現象のことです。

医学的な病名や診断名ではなく、あくまで見た目の変化を表す俗称ですが、米国形成外科学会(ASPS)の専門医も警鐘を鳴らすほど注目を集めています[1]。

重要なのは、これはオゼンピックというお薬の「副作用」ではなく、「急激な体重減少」が引き起こす現象だということです。

マンジャロやウゴービなど他のGLP-1製剤でも、減量手術でも、急激に痩せれば同じ変化が起こる可能性があります。

この記事では、オゼンピック顔がなぜ起こるのか・なりやすい人の特徴・予防するためのポイント・すでに起きてしまった場合の改善策までを分かりやすく解説します。

オゼンピック顔(オゼンピックフェイス)とは

まずは、SNSやメディアで話題になっている「オゼンピック顔」の正体を正しく理解しておきましょう。

急激な減量で顔がこけ、老けて見える現象

オゼンピック顔とは、GLP-1受容体作動薬を使った減量で体重が急激に減少した結果、顔の脂肪が失われて「こけた」「やつれた」印象になり、実年齢より老けて見える現象を指します。

具体的には、頬がこける、目元がくぼむ、ほうれい線やしわが目立つ、フェイスラインがたるむといった変化が見られます。

この呼び名は、ニューヨーク・タイムズ紙の記事の中である医師が使い始めた用語とされており、正式な医学用語ではありません。

米国では「オゼンピック顔」の対策として美容施術を受ける方が急増しており、脂肪注入やフェイスリフトの需要が前年比50%増加したという報告もあるほど、社会的に大きな関心事となっています[1]。

お薬の「副作用」ではなく「急激な減量」が原因

オゼンピック顔について最も誤解されやすい点は、「お薬が顔に直接悪影響を与えている」と思われがちなことです。

実際には、急激に体重が減少すると体全体の脂肪が減るのと同時に顔の脂肪も失われるため、顔がこけたりたるんだりするのです。

この現象は、オゼンピックに限ったものではありません。マンジャロ(チルゼパチド)やウゴービ、ゼップバウンドなど他のGLP-1製剤でも、減量手術でも、極端な食事制限による減量でも、急激に痩せれば同じ変化が起こることが分かっています。

つまり「オゼンピック顔」という名称ではありますが、本質的には「急激な減量にともなう顔のボリュームロス」と表現するのがより正確です。

オゼンピック顔はなぜ起こる?3つの原因

オゼンピック顔が起こる仕組みを理解しておくと、予防策も立てやすくなります。

顔がこけたり老けて見えたりする背景には、主に3つの原因があります。

原因①:顔の皮下脂肪が急速に失われる

最大の原因は、体重が急激に減ることで顔の皮下脂肪が短期間で失われることです。

顔には若々しい印象を保つための脂肪があり、皮膚を内側からふっくらと支える「クッション」のような役割を担っています。

この脂肪が急速に減少すると、顔のハリが失われ、頬がこけたり、目元がくぼんだり、こめかみがへこんだりした印象になります。

パンパンに膨らんだ風船の空気を一気に抜くと表面にしわができてしぼんでしまうのと同じ原理です。

減量のスピードが速ければ速いほど、顔のボリュームが一気に失われるリスクが高まります

原因②:皮膚の収縮が脂肪の減少に追いつかない

2つ目の原因は、脂肪が急速に減っても、皮膚がその変化に追いつけないことです。

短期間で大幅に体重が減った場合、皮膚の収縮スピードが脂肪の減少スピードに間に合わず、余った皮膚がたるみやしわとしてあらわれます

若い方であれば皮膚の弾力性が高いため比較的元に戻りやすいのですが、加齢にともなってコラーゲンやエラスチンが減少した中高年の方は、皮膚のたるみが残りやすくなります。

米国形成外科学会の専門医も、「とくに体重が急速に落ちた場合、顔の変化が遅れてあらわれ、本人が気づかないうちに老け込んだ印象になることがある」と指摘しています[1]。

原因③:筋肉量の減少による顔の「土台」の衰え

3つ目の原因は、急激な減量にともなう筋肉量の減少です。

お薬に頼って運動をせずに体重を落とすと、脂肪だけでなく筋肉も一緒に減ってしまうことがあります

顔の筋肉(表情筋)は皮膚や脂肪を支える「土台」の役割を果たしているため、筋肉量が低下すると顔全体がさらに下垂しやすくなります。

この全身の筋肉減少は「オゼンピックボディー」とも呼ばれ、オゼンピック顔と並んで注意すべき問題として認識されています。

オゼンピック顔になりやすい人の特徴

オゼンピック顔は、すべての方に同じようにあらわれるわけではありません。

なりやすい人にはいくつかの特徴があり、自分がリスクの高いタイプかどうかを事前に知っておくことが大切です。

40代以降の方はリスクが高い

年齢はオゼンピック顔のリスクに大きく影響します。

40代半ば以降の方は、加齢にともなうコラーゲンやエラスチンの減少により皮膚の弾力性が低下しているため、急激な減量の影響が顔にあらわれやすくなります。

米国の皮膚科医は、「一般に40代半ば以降の方は、4.5kg以上体重が減り始めると顔がしぼんだ印象になることがある。9kg以上減れば、確実にこの問題が起きるだろう」と指摘しています。

20〜30代の方は皮膚の弾力性が高く比較的スムーズに引き締まるため、顔がこけて老けて見えるリスクは低い傾向があります。

もともと顔の脂肪が少ない方・短期間で大幅に体重を減らした方

もともと顔の脂肪が少ない方(いわゆる「面長」や「逆三角形型」の輪郭の方)は、わずかな脂肪の減少でも顔のこけやくぼみが目立ちやすい傾向があります。

また、1か月に5%以上の急激な体重減少を経験した方や、トータルで15%以上の体重減少があった方は、顔のボリュームロスが生じやすいとされています。

長年にわたって肥満状態が続いていた方は皮膚が長期間にわたって伸ばされた状態にあるため、体重が急に減ると皮膚の余りが顕著にあらわれる可能性があります。

オゼンピック顔を予防する5つのポイント

オゼンピック顔は「起きてから対処する」よりも「起こさないように予防する」ことのほうがはるかに重要です。

GLP-1製剤を使った減量を安全に進めるために、以下の5つのポイントを意識しましょう。

ポイント①:急激に痩せすぎない(月3〜5%以内が目安)

オゼンピック顔を防ぐためのもっとも重要なポイントは、体重を落とすスピードをコントロールすることです。

1か月に現在の体重の3〜5%以内の減少を目安にすることが推奨されています。

体重70kgの方であれば、1か月に約2.1〜3.5kgのペースです。このペースであれば、皮膚が体の変化に追いつく時間的余裕が生まれ、たるみやしわのリスクを大幅に軽減できます。

お薬の用量を自己判断で増やすことも急激な減量につながるため、必ず医師の指示に従いましょう

ポイント②:たんぱく質を意識的に摂取する

オゼンピックなどのGLP-1製剤を使用すると食欲が落ちるため、食事量とともにたんぱく質の摂取量も減りがちです。

たんぱく質が不足すると、筋肉量の低下と皮膚のコラーゲン生成の低下を同時に招いてしまいます

1日あたり体重1kgにつき1.0〜1.2g程度のたんぱく質摂取を目安に、肉・魚・卵・大豆製品などを毎食取り入れることを心がけましょう。

食事量が少なくて十分な量を確保できない場合は、プロテインで補う方法も有効です。

ポイント③:筋トレで筋肉量を維持する

お薬に頼って運動を一切しない減量は、脂肪と一緒に筋肉も失ってしまうリスクがあります。

週2〜3回の筋力トレーニングを取り入れることで、筋肉量を維持しながら脂肪を中心に体重を落とすことが期待できます。

特別なジム通いは必要なく、自宅でのスクワットやプランク、腕立て伏せなど自体重トレーニングでも十分に効果があります。

臨床試験データでは、オゼンピックで減少した体重のうち約80%が脂肪だったという報告がありますが、これは適切な食事と運動を並行しておこなった場合の結果です。

ポイント④:スキンケアで皮膚のハリを保つ

減量中は体の内側からのケアだけでなく、外側からのスキンケアも重要です。

レチノール(ビタミンA誘導体)やビタミンC誘導体を含む美容液は、コラーゲンの生成をサポートし、皮膚のハリを維持する効果が期待できます。

また、紫外線はコラーゲンやエラスチンを分解して皮膚のたるみを加速させるため、日焼け止めの使用も忘れずにおこなってください。

ポイント⑤:定期的に顔の変化をチェックする

減量を進める中で、体重計の数字だけでなく、鏡で顔の変化を定期的にチェックする習慣をつけましょう。

頬のこけやほうれい線の深まり、目元のくぼみなどの初期サインに早く気づくことができれば、減量ペースを調整したり栄養摂取を見直したりといった対策を早めに講じることができます

変化が気になり始めたら、自己判断で対処しようとせず、早めに医師に相談してください。

オゼンピック顔がすでに起きてしまった場合の改善策

予防を心がけていても、減量のペースや体質によってはオゼンピック顔の症状があらわれてしまうことがあります。

その場合、症状の程度に応じた改善策を医師と相談しながら検討することが大切です。

セルフケアでできること

軽度のボリュームロスやたるみであれば、日々のセルフケアで改善が期待できる場合もあります。

まず見直したいのは、たんぱく質やビタミンC、亜鉛などコラーゲンの生成に関わる栄養素の摂取量です。

表情筋のエクササイズも有効な対策の一つです。口を大きく開けて「あいうえお」の形を作る運動や、頬を膨らませる運動、口角を上げる運動などを1日5〜10分程度おこなう習慣をつけてみてください。

また、保湿と紫外線対策を徹底したスキンケアを継続することで、皮膚のコンディションを少しずつ改善していくことができます。

美容医療による改善策(軽度〜中等度)

セルフケアだけでは改善が難しい場合、美容医療による施術も選択肢となります。

ヒアルロン酸注入は、失われた顔のボリュームを補い、頬やこめかみ、ほうれい線のくぼみをふっくらと整える施術で、施術後すぐに効果を実感できます。

ただし効果の持続期間は半年〜1年半程度であり、定期的なメンテナンスが必要です。

スカルプトラ(ポリ-L-乳酸)やラディエッセといったバイオスティミュレーター製剤は、注入後に肌内部でコラーゲンの生成を促す施術です。即効性はありませんが、自分自身のコラーゲンが増えることで自然なハリを取り戻す効果が期待でき、効果の持続期間もヒアルロン酸より長いとされています。

HIFU(ハイフ)やRF(高周波)治療などの照射系施術は、皮膚の引き締めやコラーゲンの再生を促す効果が期待できますが、重度のたるみには十分な改善が得られない場合もあります

美容医療による改善策(重度)

大幅な減量によって重度のたるみやボリュームロスが生じている場合は、より本格的な外科的施術が検討されることもあります。

フェイスリフト手術は余った皮膚を物理的に引き上げてたるみを根本的に解消する施術で、糸リフトやヒアルロン酸注入では対応しきれない重度のケースに最も効果的な選択肢となる場合があります。

自家脂肪注入は、自分の体の他の部位から脂肪を採取して顔に注入する施術です。自分自身の脂肪を使うためアレルギーのリスクが低く、定着すれば長期間にわたってふっくらとしたボリュームを維持できる点がメリットです。

いずれの美容施術も、必ず経験豊富な医師のカウンセリングを受けたうえで判断してください。

オゼンピック顔はマンジャロやウゴービでも起きる?

「オゼンピック顔」という名前がついているため、オゼンピック特有の問題だと思われがちですが、実際にはそうではありません。

お薬の種類に関係なく急激な減量で起こる

オゼンピック顔は、お薬そのものが顔に直接作用して起こるものではなく、「急激な体重減少」が原因で起こる現象です。

そのため、マンジャロ(チルゼパチド)、ウゴービ(高用量セマグルチド)、ゼップバウンド(高用量チルゼパチド)、リベルサス(経口セマグルチド)など、どのGLP-1製剤を使用していても急激に痩せれば同じリスクがあります

さらに、GLP-1製剤に限らず、減量手術(胃のバイパス手術やスリーブ状胃切除術など)で大幅に体重を落とした場合にも、まったく同じ顔の変化が以前から報告されています。

つまり、問題は「どのお薬を使うか」ではなく、「どのくらいのスピードで・どのくらいの幅で体重を落とすか」にあります

マンジャロはオゼンピックより減量幅が大きい可能性がある

マンジャロはGIPとGLP-1の2つの受容体に同時に作用する「デュアルアゴニスト」であり、臨床試験ではオゼンピックを上回る体重減少効果が報告されています。

効果が高い分、短期間で大幅な体重減少が起こる可能性もあり、オゼンピック顔のリスクもそれに応じて高まる可能性があります。

マンジャロで減量をおこなう方は、予防策(減量ペースのコントロール・たんぱく質摂取・筋トレ・スキンケア)をオゼンピック以上に意識して実践することが重要です。

「痩せること」と「きれいに痩せること」は別の課題

GLP-1製剤による減量が普及するにつれ、「体重を落とすこと」と「見た目をきれいに保ちながら痩せること」は別の課題であるという認識が広がっています。

お薬はあくまで「減量をサポートする道具」であり、痩せた後の見た目まで自動的にケアしてくれるわけではありません

不安がある場合は、減量を始める前に医師と「減量ペース」「栄養管理」「顔への影響」について十分に話し合っておくことをおすすめします。

よくある質問

Q. オゼンピック顔は元に戻る?

軽度のボリュームロスであれば、減量ペースを緩めたり、十分な栄養摂取とスキンケアをおこなうことで徐々に改善する可能性があります。

とくに20〜30代の方は皮膚の弾力性が高いため回復しやすい傾向がありますが、中高年の方や大幅な減量をおこなった方の場合は自然な回復だけでは十分に改善しないケースもあります。

その場合は、ヒアルロン酸注入やフェイスリフトなどの美容施術を検討するのも一つの選択肢です。不安な場合は美容医療に詳しい医師に早めに相談してください。

Q. オゼンピック顔にならないためには何kgまでなら大丈夫?

何kgまでなら安全という明確な基準はなく、年齢・体質・もともとの体重・皮膚の弾力性などによって個人差が大きいのが実情です。

目安としては、1か月に現在の体重の3〜5%以内のペースで減量することが推奨されています。

1か月に5%以上の急激な体重減少は顔のボリュームロスだけでなく、筋肉量の低下や栄養不足などの健康リスクも伴うため、医師の管理下で慎重に進めることが大切です。

Q. 表情筋エクササイズでオゼンピック顔は予防できる?

表情筋エクササイズだけでオゼンピック顔を完全に予防することは難しいですが、顔の筋肉を活性化して「土台」を維持する効果は期待できます。

予防の一環として取り入れることには意義がありますが、減量ペースのコントロールやたんぱく質摂取、全身の筋トレと組み合わせることで、より高い予防効果が期待できます。

Q. オゼンピック顔が怖いので減量をやめるべき?

オゼンピック顔への不安から減量自体をあきらめる必要はありません。

肥満は高血圧、糖尿病、心疾患、脂質異常症などのリスクを高めるため、健康上の理由から減量が必要な方にとっては、適切な減量のほうが体全体のメリットが大きいと考えられます。

重要なのは、「痩せる」ことだけを目標にするのではなく、「きれいに・健康的に痩せる」ための計画を立てることです。医師と相談しながら適切な減量ペースを設定し、食事・運動・スキンケアを並行しておこなうことで、顔の変化を最小限に抑えながら減量を進めることは十分に可能です。

まとめ

オゼンピック顔(オゼンピックフェイス)とは、急激な体重減少にともなって顔の脂肪が失われ、頬がこけたり皮膚がたるんだりして老けて見える現象のことです。

これはオゼンピックの「副作用」ではなく急激な減量が原因で起こる変化であり、マンジャロやウゴービなど他のGLP-1製剤でも、減量手術でも同じリスクがあります

とくに40代以降の方、もともと顔の脂肪が少ない方、短期間で大幅に体重を落とした方はリスクが高くなります。

予防のためにもっとも大切なのは、減量のペースを月3〜5%以内にコントロールすることです。

合わせて、たんぱく質の十分な摂取、週2〜3回の筋力トレーニング、保湿と紫外線対策を中心としたスキンケアを並行しておこないましょう。

不安がある場合は自己判断せず、医師に相談して安全に減量を進めてください。

参考文献

[1] American Society of Plastic Surgeons (ASPS)「The Rise of ‘Ozempic Face’」

※効果・効能・副作用のあらわれ方は個人差がございます。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。