今スグLINE予約

お役立ちコラム

マンジャロとは?効果・副作用・使い方・費用・他剤との違いまで解説

  • マンジャロ

マンジャロ(一般名:チルゼパチド)は、GIPとGLP-1という2つのホルモンに同時に作用する世界初のGIP/GLP-1受容体作動薬です。

日本では2023年4月に2型糖尿病の治療薬として発売され、強力な血糖降下作用に加えて顕著な体重減少効果も確認されていることから、大きな注目を集めています[1]。

週1回の自己注射で投与でき、専用の注入器「アテオス」を使うため、注射の操作もシンプルで初めての方にも扱いやすいのが特徴です。

吐き気や下痢などの消化器系の副作用が起こりやすいことや、保険適用は2型糖尿病の治療に限られる点など、事前に理解しておきたいポイントもあります。

この記事では、マンジャロの基本情報、作用の仕組み、臨床試験データに基づく効果、知っておくべき副作用、使い方と用量、費用の目安、さらにリベルサスやオゼンピックとの違いまで網羅的に整理しています。

マンジャロとは|基本情報と承認の経緯

マンジャロは、2型糖尿病の治療を目的に開発されたお薬ですが、体重減少効果の高さから減量目的でも関心を集めています。

まずはマンジャロがどのようなお薬なのか、基本情報を整理します。

有効成分チルゼパチドを含む世界初のGIP/GLP-1受容体作動薬

マンジャロの有効成分は「チルゼパチド」です[1]。

チルゼパチドは、GIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)とGLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)という2つのホルモンの受容体に同時に作用する、世界初のGIP/GLP-1受容体作動薬です。

GIPとGLP-1はどちらも食事をした際に腸から分泌されるホルモンで、インスリンの分泌を促す働きを持つことから「インクレチン」と呼ばれています。

マンジャロは2つのインクレチンに同時に働きかけることから、「ツインクレチン」という呼び方をされることもあります。

従来のGLP-1受容体作動薬(リベルサスやオゼンピックなど)がGLP-1のみに作用するのに対し、マンジャロはGIPにも作用する点が最大の特徴です。

この二重作用により、従来のお薬よりも強力な血糖降下効果と体重減少効果が期待できるとされています[1]。

日本では2023年4月に2型糖尿病の治療薬として発売された

マンジャロは、アメリカの製薬会社イーライリリーが開発したお薬です。

アメリカでは2022年6月に2型糖尿病の治療薬として承認・発売され、日本では2023年4月から販売が開始されました[1]。

日本国内で使用できる用量は、2.5mg・5mg・7.5mg・10mg・12.5mg・15mgの6種類です[1]。

日本の承認に先立ち、日本人の2型糖尿病患者を対象とした臨床試験(SURPASS-J-mono試験)が実施され、HbA1cの大幅な低下と体重減少効果が確認されています[3]。

これらの試験結果を踏まえ、日本の厚生労働省が2型糖尿病の治療薬として正式に承認しました。

減量目的での使用は2型糖尿病の治療には該当しないため、保険適用の対象外(自由診療)となります[2]。

同じ成分で肥満症治療薬「ゼップバウンド」も承認されている

マンジャロと同じ有効成分チルゼパチドを含むお薬として、「ゼップバウンド」という肥満症治療薬も存在します。

ゼップバウンドは、高度な肥満(BMI 35以上など一定の条件を満たす方)を対象とした治療薬として日本国内でも承認されています

マンジャロが「2型糖尿病」の治療薬として承認されているのに対し、ゼップバウンドは「肥満症」の治療薬として位置づけられている点が異なります。

有効成分は同じチルゼパチドですが、適応症(対象となる病気)と承認の枠組みが異なるため、別の商品名で販売されています。

肥満症として医師が治療の必要性を認めた場合にはゼップバウンドが選択肢となりますが、すべての方が対象になるわけではありません。

ゼップバウンドの処方を希望する場合は、BMIや合併症の有無などの条件を満たしているか、医師に確認してください

マンジャロの作用の仕組み|GIPとGLP-1の二重作用とは

マンジャロが強力な血糖降下効果と体重減少効果を発揮する背景には、GIPとGLP-1の二重作用があります。

ここでは、それぞれのホルモンの働きと、2つが同時に作用することで生まれる相乗効果について整理します。

GLP-1の働き|食欲を抑え血糖値を調整する

GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)は、食事をした際に小腸の下部から分泌されるホルモンです。

まず、血糖値が高いときにすい臓からのインスリン分泌を促して血糖値を下げる作用があります[1]。

また、血糖値を上げるホルモンであるグルカゴンの分泌を抑えることで、血糖値の急上昇を防ぐ効果も持っています。

さらに、脳の摂食中枢に働きかけて食欲を抑える作用や、胃の内容物の排出を遅らせて満腹感を長続きさせる作用も確認されています。

GLP-1にはいくつかの重要な働きがあります。

これらの働きにより、GLP-1は血糖コントロールと食欲抑制の両方に関わる重要なホルモンといえます

GIPの働き|インスリン分泌と脂肪代謝を促進する

GIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)は、食事をした際に小腸の上部から分泌されるホルモンです。

GIPもGLP-1と同様に、血糖値が高いときにインスリンの分泌を促進する作用を持っています[1]。

加えて、GIPには脂肪代謝を高める作用があると考えられており、エネルギーの消費を効率的にする効果が期待されています。

GIPは食欲を抑えるホルモンであるレプチンの分泌にも関与しているとされ、食欲のコントロールにも間接的に貢献する可能性があります。

従来のGLP-1受容体作動薬にはなかったGIPへの作用が加わることで、マンジャロはより多角的に血糖値と体重にアプローチできるお薬となっています。

このGIPへの作用こそが、マンジャロが従来薬よりも高い効果を発揮できる理由の一つです。

2つのホルモンへの同時作用で相乗効果が期待できる

マンジャロはGIPとGLP-1の両方に同時に作用することで、それぞれ単独では得られない相乗効果を生み出します。

GLP-1による食欲抑制と胃内容物排出遅延に加え、GIPによるインスリン分泌促進と脂肪代謝の活性化が組み合わさることで、食事量の自然な減少と代謝効率の向上が同時に進みます

臨床試験でも、マンジャロはGLP-1のみに作用するお薬(オゼンピックなど)と比較して、より大きな体重減少効果とHbA1c低下効果を示しています[3][4]。

この結果は、GIPとGLP-1の二重作用が単なる効果の足し算ではなく、相乗的に働いていることを裏付けるものといえるでしょう。

ただし、作用が強力な分だけ副作用も出やすい傾向があるため、医師の指導のもとで用量を調整しながら投与することが大切です。

自分の体質や体調に合わせて、無理のない範囲で治療を進めていきましょう

マンジャロの効果|臨床試験データで見る血糖改善と体重減少

マンジャロの効果は、国内外の複数の臨床試験で確認されています。

ここでは、血糖降下効果と体重減少効果を臨床試験データに基づいて整理し、効果があらわれるまでの目安についても解説します。

血糖降下効果|HbA1c 7.0%未満の達成率が90%以上

マンジャロは、2型糖尿病の治療薬として非常に高い血糖降下効果を持っています。

日本人の2型糖尿病患者を対象に行われた臨床試験(SURPASS-J-mono試験)では、マンジャロの単独投与によりHbA1cが大幅に低下しました[3]。

標準用量の5mgを52週間投与した結果、HbA1c 7.0%未満を達成した患者の割合は94%以上に達したと報告されています[3]。

この数値は、既存のGLP-1受容体作動薬の試験結果と比べても極めて高い水準です。

HbA1cは過去1〜2か月間の平均的な血糖値を反映する指標であり、この数値が改善されることは糖尿病の合併症予防においても重要な意味を持ちます。

マンジャロの血糖降下効果は、GIPとGLP-1の二重作用によるインスリン分泌の促進とグルカゴン分泌の抑制が複合的に働いた結果と考えられています

体重減少効果|日本人対象の試験で平均5.8〜10.7kgの減少

マンジャロの大きな特徴の一つが、顕著な体重減少効果です。

日本人2型糖尿病患者を対象としたSURPASS-J-mono試験では、用量別に以下の体重減少が確認されています[3]。

マンジャロ5mgで平均約5.8kgの減少、10mgで平均約8.5kgの減少、15mgで平均約10.7kgの減少です。

海外の肥満患者を対象としたSURMOUNT-1試験では、さらに大きな体重減少が報告されており、15mgの投与で平均約20.9kgの体重減少(体重の約22.5%に相当)が確認されています[4]。

体重減少の内訳としては、約75%が脂肪量の減少で、残りの約25%が除脂肪量(筋肉など)の減少であったとされています。

効果の大きさには個人差がありますが、マンジャロは現在使用可能なお薬の中でもとくに強力な体重減少効果を持つお薬の一つといえます

効果が出るまでの目安と効果を高めるためのポイント

マンジャロの効果が実感できるまでの期間は、個人の体質や用量によって異なります。

食欲抑制の効果については、投与開始から1〜2週間程度で変化を感じる方が多いとされています。

ただし、開始用量の2.5mgは体を慣らすための用量であるため、目に見える体重減少は最初の1か月間ではあまり実感できないことが一般的です。

多くの方は、5mgへの増量後から体重減少を感じ始め、7.5mg以上に増量する3か月目頃にもっとも効果を実感しやすいとされています。

効果を最大限に引き出すためには、お薬だけに頼るのではなく、食事内容の見直しと適度な運動を並行しておこなうことが重要です。

とくにたんぱく質を十分に摂取し、筋力トレーニングを取り入れることで、筋肉量の減少を抑えながら脂肪を効率的に落とすことが期待できます

マンジャロの副作用|よくある症状と注意が必要なリスク

マンジャロは高い効果を持つ反面、副作用も起こりうるお薬です。

副作用の多くは治療初期にあらわれ、体が慣れるにつれて軽減していく傾向がありますが、中には注意が必要な重大な副作用もあります。

ここでは副作用を3段階に分けて整理します。

よくある副作用|吐き気・下痢・便秘などの消化器系の症状

マンジャロでもっとも多く報告されている副作用は、消化器系の症状です[1]。

具体的には、吐き気(悪心)、嘔吐、下痢、便秘、腹痛、消化不良、食欲不振などが挙げられます。

これらの症状は、お薬の作用で胃の内容物の排出が遅くなることに関係しています。

治療の初期や用量を増やしたタイミングで出やすく、多くの場合は数日から1〜2週間程度で体が慣れて症状が落ち着いていきます。

症状を和らげるためには、1回の食事量を減らして回数を増やす、脂っこい食事を控える、ゆっくりよく噛んで食べるといった工夫が有効です。

副作用が日常生活に支障をきたすほど強い場合は、自己判断でお薬を中止せず、医師に相談して用量の調整を検討してもらいましょう

注意が必要な副作用|低血糖・急性膵炎・胆嚢障害

消化器系の副作用に加え、頻度は低いものの注意が必要な副作用もあります[1]。

低血糖は、マンジャロ単独ではリスクが低いとされていますが、インスリン製剤やSU剤(スルホニルウレア剤)と併用している場合はリスクが高まります

低血糖の症状としては、冷や汗、動悸、手足の震え、強い空腹感、ふらつき、めまいなどがあり、重症化すると意識障害やけいれんを引き起こす場合もあります。

急性膵炎は、激しい腹痛(とくにみぞおちから左上腹部にかけての痛み)、嘔吐、背中の痛みなどの症状が特徴です[1]。

これらの症状があらわれた場合はすぐに投与を中止し、医療機関を受診してください。

胆石症や胆のう炎などの胆嚢障害も報告されているため、急激な体重減少がある場合はとくに注意が必要です[1]。

マンジャロが使えない人・注意が必要な人の条件

マンジャロにはすべての方が使用できるわけではなく、使用が禁止されている方や注意が必要な方がいます[1]。

マンジャロの成分(チルゼパチド)に対して過敏症の既往歴がある方は使用できません。

甲状腺髄様癌の本人または家族歴がある方、多発性内分泌腫瘍症2型の方も、動物実験で甲状腺C細胞腫瘍のリスクが報告されているため使用が禁忌とされています[1]。

1型糖尿病の方はインスリン注射が必須の治療法であり、マンジャロはインスリンの代替にはならないため使用の対象外です。

妊娠中・授乳中の方、重度の腎機能障害がある方、膵炎の既往歴がある方も使用に慎重な判断が求められます[1]。

自分がマンジャロを使用できる状態にあるかどうかは、必ず医師の診察を受けて確認してください

マンジャロの使い方|打ち方・用量・増量スケジュール

マンジャロは週1回の自己注射で投与するお薬です。

初めて自己注射をおこなう方でも操作しやすいよう、専用の注入器が設計されています。

ここでは打ち方の手順、用量と増量の進め方、保管方法について整理します。

専用注入器「アテオス」の打ち方と注射部位

マンジャロの投与には「アテオス」という専用のペン型注入器を使用します[1]。

アテオスは注射薬・注射器・注射針がすべて一体化されたデバイスで、針の取り付けや薬液の充填といった準備が不要です。

名前の由来は「あてて押す」という操作方法に由来するとされており、そのシンプルな仕組みが特徴です。

打ち方の基本的な手順は、安全キャップを外す→注射部位に押し当てる→ロックを解除して注入ボタンを押す→カチッと音がしたらそのまま数秒間保持する→注入器を抜く、という流れです[1]。

注射部位は、腹部(おへそ周囲5cm以上離した位置)、太もも、上腕(二の腕)のいずれかから選びます。

同じ場所に繰り返し注射すると皮膚が硬くなる場合があるため、毎回少しずつ位置をずらして打つことが推奨されています[1]。

用量は2.5mgから開始し4週間ごとに段階的に調整する

マンジャロは体を慣らすため、最初の4週間は開始用量の2.5mgから投与を始めます[1]。

2.5mgの投与を4週間続けた後、維持用量の5mgに増量するのが基本的な流れです。

5mgの投与で効果が十分であればそのまま継続し、効果が不十分な場合は医師の判断により4週間以上の間隔を空けて2.5mgずつ増量していきます[1]。

用量の段階は、2.5mg→5mg→7.5mg→10mg→12.5mg→15mgの6段階です。

効果を早く出したいという理由で自己判断で用量を増やすことは、副作用が強まるリスクがあるため避けてください。

増量のタイミングや幅は医師が副作用の状況や体重の推移を見ながら判断するため、定期的な診察を受けて指示に従うことが重要です。

冷蔵保存が必要|保管方法と取り扱いの注意点

マンジャロは温度管理が必要なお薬であり、冷蔵庫(2〜8℃)で保管するのが基本です[1]。

凍結させると品質が変わってしまうため、冷凍庫での保管や、冷蔵庫の冷気が直接当たる場所への保管は避けてください。

未使用のマンジャロは外箱に入れたまま冷蔵庫で保管し、使用する際に取り出して室温に戻してから注射するのが望ましいとされています。

やむを得ず冷蔵庫に入れられない場合でも、室温(30℃以下)であれば最大21日間は保管が可能です[1]。

ただし、一度室温に出したものを再び冷蔵庫に戻すことは推奨されていません。

使用済みのアテオスは、針が露出しないようにキャップを戻し、自治体のルールに従って医療廃棄物として適切に処分してください

マンジャロの費用|保険適用と自由診療の違い

マンジャロの費用は、使用目的によって大きく異なります。

2型糖尿病の治療として使用する場合は保険が適用されますが、減量目的で使用する場合は自由診療となり全額自己負担です。

ここでは保険適用と自由診療それぞれの費用について整理します。

保険適用の条件|2型糖尿病の治療に限られる

マンジャロが保険適用となるのは、医師から「2型糖尿病」と診断され、食事療法や運動療法だけでは血糖コントロールが不十分な場合です[1]。

HbA1cが7.0%以上であることや、すでに他の糖尿病治療薬を使用しても血糖値が改善しないことなどが処方の判断材料となります。

保険適用(3割負担)の場合、お薬代と診療費を合わせた月額の自己負担額はおおむね5,000〜15,000円程度が目安です(用量により変動)。

保険診療では医師が治療として必要と判断した用量・期間で処方されるため、減量目的のように自分の希望で用量を自由に調整することはできません。

「血糖値が気になるから保険でマンジャロを使いたい」という要望があっても、糖尿病の診断がなければ保険適用の対象外となります。

保険適用を希望する場合は、内科や糖尿病内科を受診し、血液検査などの診察を受けてください

自由診療(減量目的)の費用相場

減量や体重管理を目的としてマンジャロを投与する場合は、保険が適用されない自由診療となります[2]。

自由診療ではクリニックが自由に価格を設定できるため、同じ用量でも医療機関によって費用に幅があります。

一般的な相場としては、開始用量の2.5mgで月額約20,000〜30,000円、維持用量の5mgで月額約30,000〜40,000円程度です。

7.5mg以上に増量する場合はさらに費用が上がり、10mgでは月額50,000〜80,000円程度になることもあります。

お薬代に加えて、初診料・再診料・血液検査費用・配送料(オンライン診療の場合)などが別途かかるクリニックもあるため、総額で比較することが大切です。

保険診療と比べると数倍の負担になるため、継続できる予算かどうかを事前に確認しておきましょう

費用を比較する際にチェックしておきたいポイント

マンジャロの費用をクリニック間で比較する際は、お薬代だけでなくいくつかのポイントを確認することが重要です。

まず、表示価格にお薬代のみが含まれているのか、診察料や配送料も含まれた総額なのかを確認してください

オンライン診療を利用する場合は、クール便(冷蔵配送)の送料が別途かかるケースが多いため、送料込みの金額で比較する必要があります。

定期的な血液検査をおこなっているかどうかも大切な判断基準です。

費用が安くても血液検査や医師のフォローアップが不十分なクリニックでは、副作用の早期発見が遅れるリスクがあります。

費用の安さだけで選ぶのではなく、医師の管理体制や副作用への対応力も含めて総合的に判断することをおすすめします

マンジャロとリベルサス・オゼンピックの違い

マンジャロの使用を検討する際、リベルサスやオゼンピックとの違いが気になる方も多いのではないでしょうか。

いずれもGLP-1に関連するお薬ですが、作用の仕組み、投与方法、効果の強さなどに違いがあります

ここでは3つの観点から比較します。

作用の仕組みの違い|GIP/GLP-1とGLP-1単独

マンジャロとリベルサス・オゼンピックのもっとも大きな違いは、作用するホルモン受容体の数です。

リベルサス(有効成分:セマグルチド/経口薬)とオゼンピック(有効成分:セマグルチド/注射薬)は、どちらもGLP-1受容体のみに作用するGLP-1受容体作動薬です。

一方、マンジャロ(有効成分:チルゼパチド)はGLP-1に加えてGIPにも作用するGIP/GLP-1受容体作動薬です[1]。

GIPへの作用が加わることで、インスリン分泌の促進、脂肪代謝の活性化、食欲抑制がより多角的に働き、マンジャロは血糖降下効果・体重減少効果ともにリベルサスやオゼンピックを上回る結果が臨床試験で示されています

作用が強い分だけ副作用も出やすい傾向があるため、「効果の強さ」と「体への負担」のバランスを考慮して選ぶことが大切です。

どちらが自分に合っているかは、体質や治療目標によって異なるため、医師と相談して判断してください

投与方法の違い|週1回注射・毎日内服・週1回注射

3つのお薬は投与方法がそれぞれ異なります。

マンジャロは週1回の自己注射で、専用注入器「アテオス」を使って腹部や太ももに注射します[1]。

注射のタイミングは食事に関係なく、自分の都合のよい時間帯におこなえるため、服用スケジュールの管理がシンプルです。

リベルサスは1日1回服用する飲み薬で、起床後すぐの空腹時にコップ約半分の水(約120mL以下)で服用し、服用後30分間は飲食を避ける必要があります。

オゼンピックはマンジャロと同じ週1回の自己注射ですが、使用するペン型注射器の仕様が異なります。

注射が苦手な方にはリベルサス、毎日の服用管理が面倒な方にはマンジャロやオゼンピックが向いているといえるでしょう

減量効果・副作用・費用の違いを比較して選ぶ

減量効果、副作用、費用の3つの観点でも、3つのお薬には違いがあります。

減量効果については、臨床試験の結果からマンジャロがもっとも高く、次いでオゼンピック、リベルサスの順となっています。

マンジャロは海外の試験で平均約20%の体重減少が報告されているのに対し、オゼンピックは約14%、リベルサスは経口薬のため吸収率が低く数kg程度の減少にとどまる傾向があります。

副作用はいずれも消化器系の症状が中心ですが、マンジャロは効果が強い分、とくに治療初期の副作用がやや出やすい傾向があります。

費用面では、自由診療の場合リベルサスが月額約10,000〜25,000円ともっとも手頃で、オゼンピックは月額約20,000〜40,000円、マンジャロは月額約20,000〜60,000円が相場です。

「効果の強さ」「投与方法の手軽さ」「費用の継続しやすさ」のどれを重視するかによって最適なお薬は変わるため、自分の優先順位を明確にしたうえで医師と相談しましょう

よくある質問

Q. マンジャロで何キロ痩せますか?

効果には個人差がありますが、日本人2型糖尿病患者を対象とした臨床試験では、5mgで平均約5.8kg、10mgで平均約8.5kg、15mgで平均約10.7kgの体重減少が報告されています[3]。

海外の肥満患者を対象とした試験ではさらに大きな減量が確認されており、15mgで平均約20.9kgの減少が報告されています[4]。

体重や体質、生活習慣によって結果は異なるため、具体的な目標は医師と相談して設定してください。

Q. マンジャロの効果はいつから実感できますか?

食欲抑制の効果は投与開始から1〜2週間程度で感じ始める方が多いとされています。

体重減少については、開始用量の2.5mgの期間中は大きな変化を感じにくく、5mg以上に増量してから実感し始めるのが一般的です。

多くの方が3か月目頃から明確な体重減少を感じるようになるため、焦らず継続することが大切です。

Q. マンジャロは減量目的で保険が使えますか?

減量目的でのマンジャロの投与には保険が適用されません[2]。

マンジャロの保険適用は2型糖尿病の治療に限られており、体重管理や美容目的での使用はすべて自由診療(全額自己負担)となります。

日本糖尿病学会も、糖尿病でない方への減量目的での使用については慎重な姿勢を示しています[2]。

Q. マンジャロとゼップバウンドは同じお薬ですか?

マンジャロとゼップバウンドは有効成分が同じチルゼパチドですが、承認されている適応症(対象となる病気)が異なります。

マンジャロは「2型糖尿病」の治療薬として、ゼップバウンドは「肥満症」の治療薬としてそれぞれ承認されています。

成分は同じでも治療目的と処方の条件が異なるため、別の商品名で販売されています。

まとめ

マンジャロ(有効成分:チルゼパチド)は、GIPとGLP-1の2つのホルモンに同時に作用する世界初のGIP/GLP-1受容体作動薬で、日本では2023年4月に2型糖尿病の治療薬として発売されました[1]。

GIPとGLP-1の二重作用により、食欲抑制、胃内容物排出遅延、インスリン分泌促進、脂肪代謝の活性化が複合的に働き、従来のGLP-1受容体作動薬を上回る血糖降下効果と体重減少効果が臨床試験で確認されています[3][4]。

副作用としては吐き気・下痢・便秘などの消化器系の症状がもっとも多く、治療初期や増量時に出やすい傾向がありますが、多くの場合は体が慣れるにつれて軽減していきます[1]。

投与は週1回の自己注射で、専用注入器「アテオス」を使用するためシンプルな操作でおこなえ、用量は2.5mgから開始して4週間ごとに段階的に調整します[1]。

保険適用は2型糖尿病の治療に限られ、減量目的での使用は自由診療(全額自己負担)となるため、費用面の確認も事前に必要です[2]。

リベルサスやオゼンピックとの違いを理解したうえで、自分の体質・ライフスタイル・治療目標に合ったお薬を医師と相談して選びましょう。

マンジャロの使用を検討している方は、まず医療機関を受診し、医師の診察を受けることから始めてください。

参考文献

[1] マンジャロ皮下注アテオス 添付文書(PMDA) https://www.info.pmda.go.jp/go/pack/2499414G1024_1_07/

[2] 日本糖尿病学会「GLP-1受容体作動薬およびGIP/GLP-1受容体作動薬の適応外使用に関する見解」(2023年4月) https://www.jds.or.jp/modules/important/index.php?content_id=80

[3] Inagaki N, et al. Lancet Diabetes Endocrinol. 2022(SURPASS-J-mono試験)

[4] Jastreboff AM, et al. N Engl J Med. 2022(SURMOUNT-1試験)

※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としたものであり、医療アドバイスではありません。
お薬の服用に関しては必ず医師にご相談ください。
※効果・効能・副作用のあらわれ方は個人差がございます。
※医師の判断によりお薬を処方できない場合があります。